第662回 平塚市倫理法人会 経営者モーニングセミナー
テーマ:『 会長職の一年を振り返って 』~勉強(インプット)と実践(アウトプット)のバランス~
講話者:平塚市倫理法人会 会長 大沢 知明 氏
年度初めのモーニングセミナーは会長の講話から始まる。これは決まりではないが、多くの単会でこのスタイルになっている。平塚市は三役が昨年からの引き続きになるが、やはりスタートは会長にお願いし、昨年度の振り返りと第二期のスタートに向けた講話をお願いした。
今月から新しく相原ひろ香会員が、モーニングセミナーのお役「誓いの言葉」デビュー、今月新入会のお二人の入会式など、令和四年度はフレッシュなスタートとなった。
講話は改めて自己紹介からスタート。大沢会長はご存知薔薇農家を営んでいるが、手軽な水耕栽培ではなく、バラの品質に拘った手間隙もかかる土耕栽培。大沢会長の高品質のバラには大変お世話になっているが、いつまでも枯れずに美しさを保つ秘訣はやはり努力に裏打ちされていることがわかった。
大沢会長は倫理の有名人、練馬区の鴨頭さんの講話で入会、在り方を学ぶ会というところに惹かれたという。その頃の会長は父親に対する不信感と不満が満載だったそう。今考えると反抗期が長引いた状態だという。親子関係では珍しくないかもしれないが、家族経営ではこの不和が大きく影響する。いろいろ学んで頭ではわかっても、なかなか自分を変えられない。自分を変えるに必要だと、この会に入会を決めた。
まず入会して行ったのがハイの実践。倫理でも、家庭でも、仕事でもハイを意識して実践したという。全てに喜んでハイと言えたわけではないが、まず受け入れるという型を意識するようになったという。その受け入れのるというのは、人だけではなく起こる事全てにと教わった。それがこの夏、バラの病気が発生した時に生きたという。実はその時少し話を聞いていたのだが、それなりの損失がでて、対応にも苦慮するような事態だったそうだ。もちろん人為的な要因もあったようだが、そこを追求したりせず、あるがままを受け入れて、次に進むことができた。
まさに大沢会長は実践の人だ。会長挨拶では、日々の実践の話を聞かせてくれ、そこでの気づきや葛藤をシェアしてくれる。これは簡単なことではない。そしてその裏には徹底的な学びがある。
今日の講話では二つに絞って、話をしてくれた。講話のサブタイトルは勉強(インプット)と実践(アウトプット)のバランス。このバランスが大切というのが、一つ目の内容。
我々の世界には対立する二つの概念がある。
売上、コスト
慎重、積極
革新、継続
インプット(勉強)、アウトプット(実践)
そしてそれはいわゆる東洋医学でいう、陰と陽に当たるいう。倫理に入って、栞には矛盾することがあると感じた。それが会長になり、理解できてきた。生成発展は相反する二つの力がとけあって、一つになったときに生まれる。うまくいかないときは、このバランスが偏っているのではと考え、特に自分の苦手なところに取り組んだ時、成果に繋がりやすい。
会長の実践の中に、お父さんとハグをするという逸話がある。ちょっとなかなかできない、難しい実践だと思うが、難しいと思うからこそ、取り組んでみたら、その後お父さんとの関係は劇的に変わったというもの。ここに実践のコツがある。えーそれはちょっと、ということをやってみる。苦手なところに取り組むことで、バランスは改善される。これは勇気がいるが、まだまだ成長しなければいけない私はぜひ取り組んでいきたいと、改めて思った。
そしてもう一つは、具体的な実践のやり方について。実践を真似しようということ。学ぶとは真似ぶ。大沢会長の実践も、誰かの講話や話を真似て行われている。実践の鬼、大沢会長の数々の実践の元を話してくれると、平塚会員の名前がどんどん出てくる。私の名前も出てくると、やはり嬉しい気持ちになる。私自身、大沢会長の実践の話を聞いて、神社にお参りする実践を始めた。これを相乗効果というのだろう。
真似る事は素直に相手を認めて師匠とすること。そしてその姿をみて、相手も真似ることで、お互いのリスペクトが生まれる。大沢会長はこの一年間、自分の実践の姿を通して、この平塚の中で相互のリスペクトを育んできた。
そしてその真似は、続けることで自分のものへと昇華する。前半の苦手なことに取り組む時、この真似ることから始める。そしてその真似が自分のものとなった時、これまでの自分と合一され、結果として現れるのだろう。
倫理に入って2年目のある日、次期会長が決まっていた大沢さんに、専任幹事のお役を打診された。一瞬迷ったが、ハイの実践と自分が変われるという確信でお受けした。もちろん大変なこともあるが、それ以上に楽しく充実しているのは、間違いなく会長のおかげだ。
トップが実践している。そんな学びの会に我々は所属している。倫理法人会の一つの目的は普及すること。素晴らしい学びを1人でも多くの仲間と共有する。それは世の中を良くすることに、間違いなく繋がる。格好をつけて逃げる事は簡単だ。でもこのままではいけない。もっと成長したいと思う気持ちがあるのなら。ぜひ一緒に学ぶ仲間になってほしい。
二人の入会式で始まった、令和四年度最初のモーニングセミナーは、会長のバランス感覚が会員に波及し、大きな成果としての実を結ぶ予感しかしない。そんなセミナーとなりました。
皆さま今年度もよろしくお願いします!
専任幹事 内山 聡 記
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